Aliveが日本で始動

The Japanese music scene comes ALIVE. Main Image

Aliveとは、日本におけるバンドのツアーの在り方に革命を起こそうと始動した、ライブを新たな形で提供するサービスである。発案者は、Tokyo Indieの創始者Sam Mokhtary。実際にツアーするアーティストやバンドを決めるのはファンの手に委ねられるという点が特徴である。Aliveの「音楽プロジェクト」は、日本でのライブを希望するアーティストやバンドと、ライブ会場・日程を仮設定し、ファンに告知するところから始まる。バンドに興味のあるAliveの利用者は、そのライブの実現が決まった際にはチケットを必ず購入すると「誓約(pledge)」する(これをAliveでは「サポート」「支援」と呼ぶ)。各プロジェクトには制限期間と、サポートの目標数が設定されており、もし期間内に十分な数のサポートを集めれば、ライブが実現となる。もし目標サポート数が達成されなければ、ライブは開催されず、サポートしたファンもチケット代を請求されることはない。

「どんなアーティストのライブを日本で観たいのか、実際のファンの声を聞くことで、ライブ音楽シーンを再活性化することが狙い」とSam Mokhtaryは話す。プロジェクトの立ち上げとともに業界では大きく話題になっていることから、Aliveはすでにその目標に向かって突き進んでいるようだ。10月末に開始したばかりだが、早くもいくつかのライブがサポートを集め、日本でのライブ実現に向かって走り出している。

Alive創設と同時に候補に挙がっているのは、下記の5つのバンド。いずれも2014年初旬のライブ開催が企画されている。

Blue Hawaii:カナダ・モントリオール出身の、エレクトロニック・ミュージック・デュオ。最新アルバム“Untogether”は、アコースティック・ギターと電子音、情感あふれるヴォーカルが融合された独特な響きが絶賛されている。

San Cisco:オーストラリア・パースを拠点とするインディーズ・バンド。バンド名をタイトルとしたデビューアルバムで脚光を浴びた。大ヒットシングル“Awkward”の動画は、Youtubeで500万回以上の再生回数を記録した。

Crocodiles:サン・ディエゴを拠点とするロックバンド。The Jesus and Mary ChainやThe Stone Rosesの全盛期を思わせるサウンドが特徴。熱狂的なファンが多く、ヨーロッパやアメリカで大規模なツアーを行った。

XXYYXX:フロリダを拠点に活躍し、音楽ファンの間で注目の的になっている17歳のビートメーカー。“About You”の動画のYoutubeでの再生回数は1200万回を超えた。

Nouvelle Vague:70年代のパンクや80年代のニューウェーブの音楽を独自に再解釈し、名を馳せたフランスのカバーバンド。あまりの人気で、グラストンベリーやベニカシムの音楽フェスにも登場するように。

Aliveの利用者は、リクエスト機能を使って日本に呼びたいお気に入りのアーティストやバンドを推薦することもできる。推薦数が多いアーティストやバンドには、音楽プロジェクトに参加するようaliveスタッフが交渉をする、というシステムだ。バンドの推薦や、ライブのサポートなどの詳細についてはAlive公式ウェブサイトにて

執筆:Matthew Ishihama

翻訳:永田 衣緒菜

2013年11月7日